なすみの日常ブログ

アラフォー独女のぼっち生活

説教(パワハラ)中に倒れた新人時代の話【元看護師の体験談】

説教(パワハラ)中に倒れる、新人看護師、迷走神経反射

 

看護学生時代に強い口調にさらされて突然倒れるという経験を2回しました。

症状からみて、おそらく迷走神経反射で一時的に脳貧血になり失神してしまったという状態だと思われます。

とはいえ、あれは稀な出来事であり、そう簡単に再び倒れることはないだろうと思っていました。

なのに、病院に就職して2か月で2回も倒れるなんて、自分で自分に驚きです。

 

 

 

息ができなくて死ぬかと思った3回目

私が配属された病棟には私を含め7名の新人が配属されました。

同期が6人もいるのはすごく心強かった。

就職してからの大変な日々

就職してからの日々はほんとに大変でした。

新しい環境、新しい人間関係、のほほんとした学生時代とは正反対のキリキリした職場の雰囲気にすぐに心が折れました。

しかし、ここで踏ん張らないと看護学校に通った4年間も、国家試験に受かったことも、仕事のために引っ越したことも、全てが無駄になってしまうかもしれない。

看護師になったことを喜んでくれた母の期待も裏切ってしまう。

それはなんとしても避けなければいう気持ちが強かったので、体にムチうってなんとか休まずに通勤していました。

 

当時は仕事に行くということだけで精一杯な日々。

はじめは夜勤はないので平日5日連続の日勤です。

日勤は8時30~17時30(お昼休憩1時間)でしたが、勤務の1時間前には出勤し情報収集、勤務終了後も2時間ほど、長いともっとの残業は当たり前。

勤務時間はずっと精神が張り詰めている状態であり、家に帰り着いた頃はぐったりで何もできない状態でした。

仕事だけで私のキャパシティーをとっくに超えているため、家に帰ってから勉強なんてできる状態ではありませんでした。

家に帰ったら何もできないので、勤務終了後にカンファレンス室で勉強をすることはよくありました。

一人の時もあれば、勤務が一緒だった同期と勉強することも。

お説教ばっかり

そんなある日、勤務後に一人で勉強をしていたのですが、あまりの疲れに集中できずぼんやりとしていたときに新人担当アドバイザーがやってきました。

 

新人には新人担当の教育係がつきます。

1年目会を月に1度ひらき、看護師として成長できるようにいろいろ指導(主に勉強に関して)をする係です。

その新人担当係のサポートをするのが新人担当アドバイザー(中堅看護師)。

 

彼女には私がだらけているように見えたようで、お説教が始まりました。

それにしても、説教ってなんであんなに長いんでしょう。

同じことを何度も繰り返し、繰り返しているうちに自分で自分に興奮するみたいでどんどんヒートアップし言葉も乱暴になっていく。

永遠にも思えるあの時間がすごく苦手です。

 

長々とお説教され「あなたは新人のなかでも一番できていない!!」「それをどう思っているの!!?」と言われます。

最早、私を罵っているだけではないですか。

どう思っている?と言われてもここで返答するわけにはいきません。

答えを求めて質問しているわけではないことは経験上わかっています。

 

 

またあの感覚

そしたら突然、頭の先から血の気が引く感覚。

一瞬のうちにこれはヤバイって思い、すぐにしゃがまないとと思いました。

そいつが何か話続けていますがそんなの関係ない。

手を伸ばした先にあった何かにつかまったと思ったらすぐに力が抜けてしまいました。

今回はすぐに体勢を低くすることに成功したせいか、前回のように完全に失神することはありませんでした。

でも、体に力がはいらなくてスムーズに動けなくなるし、指先から血の気がひき手が冷たくて動かないし、息もうまくできない。

こいつのそばにいたら、殺されると本気で思いました。

とにかく距離をとらなければ。

ふらふらしながらも壁伝いになんとか病棟にある職員用の個室トイレまで移動しました。

もう彼女のことは完全に無視です。

最後は四つん這いの姿勢になってしまいましたが、そんなの気にしていられないくらい、その人が怖かった。

ちなみに、この間、その人は私に何か言っていたように思いますが聴覚がすごく遠くなっていたので、言葉は判別できませんでした。

とにかく必死でした。

トイレに入り、そのままトイレの床に座り込みました(足に力が入らなくて立てなかったから)。

息ができない

一人になれたことにほっとしたと思ったら、今度は息が全然できない。

呼吸しているはずなのに苦しくて苦しくて涙が出てきました。

過呼吸だ。

なんで、こんな目に。

そんなに私は悪いことをしたんだろうか。

そしたら、パワハラ女とは別の人がやってきました。

おそらく自分ではダメだと理解したパワハラ女が呼んできたんでしょう。

一人でいたいと思ったけど、考える力もなかったのでその人が言うようにトイレの鍵を開けました。

その人が持ってきた袋で(ペーパーバック)呼吸を整えましたが、もうぐったりです。

(現在は過換気症候群にペーパーバックは推奨されていないようです)

その後、誰とどんな会話をしたのか、全く記憶にありません。

 

 

もう倒れることはないと思っていた4回目

あのことがあってからも、相変わらずお説教(パワハラ)される日々。

私ができない新人だともうわかっているはずなのに、相変わらずその人は「社会人なんだから自分で気が付かないといけない」という方針を頑なに守っていました。

その方針もその人(新人担当アドバイザー)のただの経験則から出てきたもの。

教育とは何ぞやということを何も学んでいない人の個人的なポリシーです。

基礎知識がないなか、ほぼゼロから答えを導き出すなんて不可能なこと。

看護師としての経験なんて教育には全く意味をなさないものだなって思いました。

あー、疲れる。

そう思っていたら、また血の気が引く感覚。

その時は私もその人もナースステーションにいて、周りにも何人かスタッフがいたのでそこまで威圧感はなかったと思います。

そのせいか、症状はこれまでで一番軽めで、すぐに椅子に座れたこともあって五感もそこまで遠くならず、体も今までのように自由が利かなくなるということもありませんでした。

椅子に座って少し気が遠くなりかけますが、すぐに意識ははっきりし、体が動かないのもほんの数秒でした。

パワハラ女のせいではない5回目

ちなみに私はこの2回とは別にもう1回、彼女の前で倒れています。

この1回は彼女のせいではありません。

新人同士で採血の練習をしているとき、自分に針が刺さっているのを見ていたら、いつもの感じで突然フーっと血の気が引いて椅子に座ったまま後ろにひっくり返ってしまいました。

これは後から考えると非常に危険だった。

でも、体は大丈夫でした。

彼女は採血の指導をしてくれていたので、その姿をばっちり見ていたというわけです。

 

看護学生時代に実習で倒れた時も、この採血の練習のときもかなり勢いよく倒れています。

だから、倒れた時に痛みがあるはずなのに全然痛みを感じませんでした。

意識が戻っても、痛くない。

だからこそ、怖い。

どこをどうぶつけているか全くわからないから。

 

 

自分を守るための説教(パワハラ)対策

説教されないようにできれば、そうしたい。

しかし、その人の思う基準に私は達することができません。

パワハラ時間を短縮させるにはどうすれば

ならばせめて説教の時間を短くできないかと考えました。

そもそも、なんであんなに長く、しかも同じことを繰り返し言うのだろうか。

バカなのかなと思いましたが、ふと思いつきました。

そいつには私が反省していないように見えているせいなのではなかろうか。

試しに怒られている時を思い出して、その時の自分の顔を鏡で再現してみました。

、、、全然反省しているように見えない。

私は無表情になると機嫌が悪いように見える顔のつくりをしています。

目が釣り目気味で、口がへの字の形なので、ムスッとしているように見えるんです。

この顔のせいもあるのかもと思って、鏡の前で反省している顔を練習してみました。

受け流す

他にも対策しました。

怒られているのを真正面から受け止めようとするとメンタルを削られてしまいます。

怒られたことは素直に反省するけど、説教は受け流すことにしようと。

何度同じことを言っているのか数えたり、何分怒り続けるか時間を測ってみたり。

説教されているとき、私はだんまりの状態ですが、心の中では質問に返答してみたり。

その後のパワハラ女(新人担当アドバイザー)の様子

さすがに2回も自分が説教しているときに目の間で私が倒れたことにヤバイと思ったのか、

それとも私の対策が功を奏したのか、

その後は初期の頃にくらべパワハラはマイルドになったように思います。

 

それから彼女にどんな心境の変化があったのかは知りませんが、徐々にあたりが柔らかくなっていきました。

新たな1年目が入ってきたときには、私たちが1年目の頃とはほぼ別人のように穏やかな人になっていました。

何があったんだ??

 

ちなみに、彼女は看護師としての働きぶりは尊敬できる人でした。

彼女は長く循環器系の病棟で働いていたようで、その疾患や看護に関する知識は豊富でした。

もし、その分野の病気になったときに彼女に担当してもらったら安心できるなって思うくらい。

 

今は、あの人は新人教育には向かない人だったんだろうなって思うようになりました。

パワハラをされたことは許せないって思うし、当時は恨めしい気持ちがありましたが、今はもうありません。

数年後、自分が新人に対するようになり、彼女の気持ちも理解できるようになったから。

 

 

最後に

前回の記事よりもさらに長い記事になりました。

過去で一番長いかも。

書こうと思っていたことはほぼ書けたと思います。

心に積もっていたことを吐き出せて、少しスッキリした気分です。

ブログをやっててよかったです。