前回、生の鶏肉が買えないという話をしたのですが、私にはもう一つ買えないものがあります。
マーガリンです。
マーガリンは鶏肉のようにつらい体験と結びついてしまい買えなくなったわけではありません。
ある人の一言がすごく印象に残り、その言葉を聞いて以来買えなくなりました。
他人の言葉で自分の行動がこんなに制限されることなんて他にはありません。
ほんとに不思議なのですが、どうしても買えません。
その一言とは
「マーガリンなんてプラスチックを食べているのと一緒なのよ!」
というものです。
以前働いていた職場の同僚が発した言葉です。
彼女はいわゆる健康オタク的な側面がある人でした。
でもそれを誰かに押し付けるということはなく、
あくまで趣味みたいな感じで、そういった話題が出たときにちょっとしたことを話すのが好きという感じでした。
なんですが、バターとマーガリンの話になったときはいつもよりも興奮した感じで上記の発言をしたのです。
「お? 突然、どうした」と内心、思ったことを覚えています。
私もネットでマーガリンは体に良くないと書いてある記事を見たこともありました。
しかし、その時はだからといってマーガリンを買うことをやめようとは思いませんでした。
バターは高いし、それまでずっとマーガリンを買っていましたから。
トーストにマーガリン塗って食べるの美味しいし、好きだったから。
しかし、その数日後にマーガリンを買おうとスーパーに行ったのですが売り場であの言葉を思い出し「プラスチック・・・」っと思って買えませんでした。
それ以来、もう7、8年たちますがマーガリンは買っていません。
レーズンのバターロールの中にマーガリンが入っているパンがすごく好きでよく購入していたのですが、それも買えなくなりました。
同僚の言うように「マーガリン=プラスチック」なのだろうかと思い、検索してみたら、実際は違うようです。
ただ、「マーガリン」と検索窓に入力したら、予測候補に「マーガリン プラスチック」と出てきたのでそう心配する人はまだたくさんいるんだろうなと思いました。
マーガリンが体によくないと言われるのは「トランス脂肪酸」が含まれており、心疾患や肥満の原因になるからのようです。
私が普段からよく食べているスナック菓子にも、大好きなシュークリームにもトランス脂肪酸は含まれています。
なので、マーガリンを買わなくても他の経路からトランス脂肪酸を摂取しています。
そんななか、マーガリンだけ買わないという自分の行動は何かが一致していないと思います。
トーストにバター塗って食べたいけど、高いしマーガリンでもいいかと思うことはしょっちゅうあります。
しかし、マーガリンの売り場に行くと「プラスチックよ!」という同僚の声が聞こえるようでいまだに買えません。
なんか、呪いにかかっているみたいな気分です。