最近ツイッターで見かけたニュースを見て、働いていた頃を思い出したり、あれこれ考えました。
この世って建前はいっちょ前なのに、中身が全然伴ってない。
前回の記事でとりあげたいじめられた子もそうでした。
行政は誰かに頼っていいんだよってメッセージを発信してるのに、いざ頼ろうとすると何にもしてくれない。
何もしてくれないどころか傷口に塩を塗り付ける。
なんだそれ。
あー生きにくい。
これね、タイトルを見た時ににやにやしちゃったんです。
こんなにたくさん一度に辞めちゃって、さらに残りの看護師も半数が辞めたいと意思表示しているって。
どんだけーって思った。
看護師を使い捨てだと思っている使用者に対して「さぞ困るだろうな、ざまあみろ」って意地の悪い笑みが浮かんじゃったんです。
看護部長とか肩身の狭い思いしてんのかなーとか。
今年度は看護師646人のうち106人が退職予定らしいですが、その前の年とかはどのくらい辞めてるのかも気になります。
私が働いていた病棟では毎年2~4人くらいは辞めてました。
病棟のスタッフは確か25人くらいだったのでその16%は4人。
そう考えると、この東京医療センターの退職人数がものすごく多いとは言えないと感じてしまう。
例年と比較して多いからこうやって注目されているんだろうけど。
こんなニュースになっちゃうほど注目されるのはやっぱり「病院」だからだろうなと思います。
一般の企業で大量に退職するってなっても、特に興味はひかれない。
そのニュースを見ても自分とは結びつかないし関係ないって考えるし。
でも、病院は誰もがお世話になる可能性がある。
もし、私が卵巣嚢腫を手術してもらった病院がこんなふうに看護師が大量退職して入院できる患者の数が減るってことになったら、すごく不安になると思う。
で、そうなった原因が残業代が出ないとか退職を制限されるとかなら、労働者の権利をないがしろにする病院を責める気持ちになると思う。
前残業や残業代の出ない残業とか、退職する時期を自分で決められないとか、どこにでもある話。
私が働いていた病院もそうだったし。
ツイッターを見ても、看護師以外の人が自分もそうだって書いているのたくさん見かけました。
そのなかで気になったツイートがありました。
うろ覚えだけど、こんな感じ。
「看護師は辞めてもすぐに次の就職先が見つかるからいいじゃん、自分は教師だけど残業代なんて当たり前に出ないし、辞めても次を見つけるのは難しいんだからそう簡単に辞められない」って。
自分のほうが大変な思いをしているんだから、それくらいでギャーギャー言うなって意見。
よくあるパターン。
でもさ、これって向ける矛先間違ってると思う。
看護師と労働環境を比較してどうすんのよ。
看護師が注目されることをひがんでるだけの見苦しいツイートにしか私には見えないです。
教師の労働環境だって改善されるべきだと思います。
でもどんぐりの背比べしてどうすんのよ。
残業代を出すとか、有給をとれるとか、ルールにのっとって辞めるとかどれも労働者の権利なはず。
でも、病院はそれを妨害してくる。
妨害してるくせに、対外的には「労働基準法にのっとってやってます」とか厚顔無恥すぎない?
すごく腹立たしい。
私が働いていた病院も残業代は出ませんでした。
もちろん前残業のぶんもそう。
どう考えたって時間内に終わる業務量じゃないのに、終わらないのは私の能力が低いせいだって。
先輩が私より早く帰れるのは、経験があって要領よく仕事ができるからかもしれない。
でも、ナースコールとか雑務とかを自分でやらずに私に押し付けて時間を作ってたのも事実でしょ。
二つ目の病院も当初は残業代なんて出ませんでした。
でも残業代が出ないのはおかしいと訴えて、看護部長と戦ってくれた人のおかげで申請できるようになったんです。
その人は看護部長から「残業をするのはあなたの仕事が遅いからなんじゃないの?」等、ひどいことたくさん言われたらしいです。
極めつけは「残業をしている人なんてあなた以外にはいない」と言ったらしい。
看護部長がいかにスタッフのことを見ていないかがわかる発言で聞いたときは笑ってしまった。
その人は「管理責任者なのに病棟の現状を把握できていないのはどうかと思う」等、しっかり意見したらしい。
私はとっくにこの病院も辞めたけど、今でもこの人に感謝の気持ちがあります。
この人のおかげでお給料に月に数万円残業代が上乗せされたから。
私は病院を辞めるときには全然有給を使わず(とらせてもらえず)に辞めました。
私が数年勤務している間にたくさんの人が辞めていきましたが、有給を全て使って辞めたのは一人だけ。
勤務表に有給の希望をかきこんで提出したら、師長や看護部長に何度も呼び出されて、すごく責められたらしい。
でもその人は労働者の権利だからって言って、信念を曲げなかった。
最後は師長と部長が折れるかたちになって決着したらしい。
私も辞める時に有給全部使いたかった。
でもそうするには病院(師長と看護部長)と戦わなければならなかった。
有給つけてくださいなんて言ったらどんなひどいことを言われるか...
2個目の病院のときなんて最後、うつ状態で生きてるだけで精一杯な状態でしたからそんな気力が1mmも残ってなかった。
労働基準法なんてあってないようなもの。
法律をつくったんなら、それが守られるようにしてほしい。
看護協会は何をやってるんでしょう。
ほんとに役立たず。
払った看護協会費を返せ。
いつか、どこの病院に勤務しても残業代がでて、有給もきちんととれて、それが当たり前になる世の中になるんだろうか?
どうかなー。
想像できない。
あーこの世って生きにくいって思いました。
前からずっとそう思ってたから、再確認したというほうが私の気持ちを正しく表しているかな。
でも、自分が社会を生きやすいように変えることなんてできないんだから、現状に適応しないといけないんだって思う。
長いものには巻かれるタイプなのでそうしたい。
若い頃は気力も体力もあったから理不尽にも耐えることができた。
でも、今は変に理屈っぽくなったし、体力もないし、柔軟性もない。
そのなれの果てが、高齢の無職のニート。
ふっ。
笑っちゃう。